田村学先生のこの動画は,校内研修のために作られた動画です。
「主体的・対話的で深い学び」について,分かりやすく説明されています。
私たち『学び合い』を推進したいと思っている実践者は,この「主体的・対話的で深い学び」とはどんなもので、それが『学び合い』でどうして実現できるかを説明する力が必要です。
そのための参考になればと思い作成しました。
なぜ「主体的・対話的で深い学び」が必要なのか?
これからの時代に必要な力だからです。
何ができるようになるかを考え,そのために何を学ぶかを選択し,できるようになるためにはどのように学ぶかを考えた時
主体的・対話的で深い学びが必要となった。
『学び合い』では,なぜ主体的に子供たちが学習するのか
「みんながゴールする為にはどうしたらいいか」をそれぞれの子供達が考え(見通し),「みんながゴールするために」粘り強く学習をし,確認テストで全員が正解しない時は次の時間にどうすれば良いかを考え、(次につなげる)学習します。
子供たちが主体となったPDCAサイクルが行われているわけです。
『学び合い』では,
「みんながゴールする為に」
子供同士が説明をして,対話を行う事で(子供同士の協働),
(解らない人に教える事で、自分の考えを整理し直す)自分の考を深めたり,多様な人と関わることで,自分の考えを広げたりする。
『学び合い』はなぜ深い学びになるのか?
◯見方考え方を働かせるためには,⇨見方考え方を使った説明を聞く必要がある。
◯相互に関連付けて説明する事ができるようになる為に⇨問いが必要になる。
◯情報を精査し考えを形成する為には,⇨多様な考えと交流し,自分の情報を磨く必要がある。
◯問題を見いだす為には,⇨多様な人の多様なヒントがいる。
◯思いや願いをもとに創造する為には,⇨より高次元の目標や想いや願いが必要。
学び合い』では,仲間が分かるために多種多様な質問(問い)を行う。
この時にあいまいな理解は,説明する(みんなが分かる)という目的の為に、相互に関連づける必要が出来てきて、質問者にも説明者にも深い学びが起きる。
『学び合い』の主体性のもう一つの側面
学習者の分からなさは多様
学習者の理解できる,教え方も多様
↓
自分に合う説明をしてくれる人を自分で見つける。
多様な人と関わり,自分に合う説明をしてくれる人を探す。
『学び合い』では,最近説領域の人を自らの力で探し出したり,仲間が自分がその最近説領域に当たる知識や説明する力を持っているかもしれないと言う使命感を持って関わりあう。
そのために,主体的な学びの中に,多様な考え方の相互の関連が生まれ対話的な学習が行われる。
「教師の説明では深い学びにならないわけ」
教師の説明
・教師の説明は,正解だと思って聞くので自己判断を鈍らせて,その説明を覚えることに主に力を使う。
「仲間の説明の方が深い学びになるわけ」
時々エラーを含むので
本当かを疑いながら,理解すること,正しいか吟味しながら聞く
↓
深い理解につながる
学習者の分からなさは多様
なぜ分からないかには色々な理由があります。
「代金」という言葉の意味がわからないとか,たまたま,途中に0を立てなければいけない割り算の筆算を忘れてしまったとか。
また,中心となる課題解決でも具体物を動かした方が分かる人もいれば,数直線を使うと分かる人もいます。つまり,学習者の理解できる,教え方も多様と言うことです。
『学び合い』の学級では,このようにして多様な考え方と説明が発生し,対話が生まれています。
そして,みんなが達成するために,自分に合う説明をしてくれる人を自分で見つけるひつようができ,多様な人と関わり,自分に合う説明をしてくれる人を探し,自分にフィットする仲間を得ることができるのです。